腫瘍マーカー一般

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 腫瘍マーカー一般


    腫瘍マーカー


    腫瘍マーカーは主に悪性腫瘍の際に上昇感知される血液中の成分で、検査、連続検査により腫瘍の存在、種類、

    進行度の推定に役立つと考えられております。然しながら腫瘍マーカーと呼ばれる物質は大概正常の組織でも作

    られており、癌特異、特定の物質とは限りません。腫瘍マーカーの陽性イコール癌ということでは決して無く、

    その逆の陰性であるから悪性では無いとも言えない。



腫瘍マーカー 対象癌 高値になるケース 使用目的等
CA125
carbohydrate
antigen125

基準値35u/ml以下
原発性卵巣癌(79.5%)
卵巣腫瘍[表層上皮性・間質性腫瘍・漿液性嚢胞腺癌(陽性率76.9%)・類内膜腺癌(陽性率83.3%)、明細胞癌(陽性率66.7%)、ムチン性卵巣癌(ムチン性嚢胞腺癌/陽性率87.5%)]、


内膜症性嚢胞(陽性率100%)

子宮体癌、胎児性癌、
骨盤内炎症、慢性腹膜炎(持続的な腹膜刺激を伴う際)、子宮内膜症(腹膜の炎症反応で直接産生し上昇)、クラミジア性腹膜炎(慢性的骨盤腹膜炎で卵巣卵管が炎症性肥大を起こし上昇する。卵巣腫瘍と間違い易い。この場合は適切な抗生物質で低下する)子宮腺筋症、妊娠の初期胎盤形成期ごろに一時的に高い時期がある。月経周期にも大きな影響を受ける。慢性肺気腫、肺炎でも上昇が見られる。

良性卵巣腫瘍(陽性率29.2%)

CA125は腹膜、胸膜の非特異的刺激でも増加する。(胸膜炎、胸膜炎、胸水、腹水を伴う疾患などでは高頻度陽性を示し、その原因が細菌性、結核性、癌性に関わらず高値を示す。)
卵巣癌スクリーニングに使用、早期卵巣
癌の陽性率は低いため、早期発見には繋
がらないが少し進行した癌の見落としを
バックアップするのに役立つ。漿液性卵巣癌で最も上昇し易いが、それ以外の上皮性卵巣癌で異常値になる。(別資料では婦人科領域での癌のスクリーニングに使用出来るような感度の良い腫瘍マーカーは存在しないと言う意見もある。治療効果の推移を見るためと再発の発見には役立つとしている。)CA125は非常に複雑な動態を示す腫瘍マーカーで、子宮内膜や肺組織などで常時大量に産生されているものです。その他にも身体の内腔を覆う体腔上皮はCA125の産生母地でもあり、癌ではなくても産生することがあり、慢性腹膜炎などの持続的な刺激疾患でも腹膜上皮がCA125を産生します。従い、悪性ではなくてもCA125値は高値を示します。子宮体癌における術前のCA125がある程度以上の数値を示す場合は、子宮外進展が強く疑われます。卵巣癌の場合その陽性率は77%と高値ですが粘液.癌では59%と低い。(子宮内膜症でも擬陽性を示す弱点もある)

卵巣癌、特に漿液性嚢胞腺癌で極めて陽性率が高く、しかも高値を示します。子宮内膜症の補助診断と治療の経過観察にも有用とされます。性周期(月経など)、妊娠で基準値を越す事が多いので、異常値の場合には、患者の状態を確認することが重要です。又、男性より女性の方が高く出る傾向があり、閉経前の方が閉経後より、高値を示す。従い、閉経後の女性では基準値を12〜17u/mlに下げて判断する必要があるとされます。
AFP
α-fetoprotein


基準値10ng/ml以下
>1000ng/ml
肝細胞臓癌、肝芽腫、ヨーサック腫瘍、乳児肝炎、先天性胆道閉塞症、転移性肝癌、劇症肝炎回復期、
400〜1000ng/ml
異常妊娠妊婦、肝硬変、胃癌、膵癌、
100〜400ng/ml
急性肝炎、慢性肝炎、正常妊娠妊婦、

その他
セ ス腫瘍、卵黄嚢腫瘍
慢性肝炎、肝硬変(活動性肝炎/異常高値も) AFPは健常ならば極めて微量しか存在を認
めないが主に肝細胞癌(HCC)高い陽性(45
〜75%)になるため、肝細胞癌の腫瘍マー
カーとして利用されている。肝炎ウィル
ス陽性の慢性肝炎、肝硬変の場合は定期
の検査により肝臓癌(原発性肝癌)の発
見端緒になりうる。肝臓癌での上昇はよく
知られるところであるが、癌胎児性抗原の
一つ。胎児期の肝臓はα-フェトプロテイ
ンを産生するが成人の肝臓は産生せず、癌
になると産生する。卵巣腫瘍では卵黄嚢腫
瘍で顕著な上昇を示す。子宮内膜症と卵巣癌との診断効率の高いマーカー
PIVKA-U
protein induced by vitamin K absence-U

基準値40mAU/ml未満
肝臓癌 肝硬変、慢性肝炎、急性肝炎、劇症肝炎、アルコール性障害、肝内胆汁鬱滞、原発性胆汁性肝硬変、閉塞性黄疸、胆管細胞癌、転移性肝癌、その他の悪性腫瘍、ビタミンK拮抗薬(ワーファリン)投与時、セフェム系抗生剤投与時、低栄養状態 PIVKA-Uは肝臓で生合成されるビタミン
K依存性凝固第U因子の前駆体蛋白でdes-
γ-carboxyprothrombinともいわれるビタ
ミンK欠乏により生じる異常プロトロンビ
ンである。腫瘍径が大きくなるに連れて高
値を示す傾向があり、数値が大きいほど予
後が悪い。AFPと合わせて使用し判断する
。PIVKA-UとAFPは相関するとは限らず相
互の検査を確認して補間確認しながら裏づ
けを取ることになる。小さな肝細胞癌
AFP.PIVKA-Uいずれかが陽性になることが
多い。
PSA
prostate specific
antigen

基準値4.0ng/ml以下
前立腺癌

PSA値は触診や、生検などの刺激により上昇します。回復には数日〜数週間かかります。採血はその前にする必要が、あります。PSAはセ ス後にさがります。
前立腺肥大 前立腺特異的抗原で正常前立腺上皮で産生
される蛋白であるが、(臨床上、前立腺肥大症との鑑別が問題になる)。検査前のPSA測定が望ましい。癌になると血中に増
加するためモニタリングに使用できる信頼
性の高い腫瘍マーカーです。 早期発見に
役立つ.癌の確率は4〜10/20% 10〜20/40%
20以上/80% 4以下で数%確認される。(直腸診で異常を認められなくても10〜20%の方に前立腺癌が認められます。つまり4.1〜10ng/mlのグレーゾーンは80%以上の方がシロとされます)確実に上昇を来たすものとして、尿閉、前立腺炎(特に急性)、前立腺生検があります。急性前立腺炎と前立腺生検ではPSAが元の値に戻るまでには1ヶ月以上を要する。また、抗アンドロゲン薬ではPSAの降下作用があります。
PSCA
prostate stem cell antigen
前立腺癌 正常前立腺と比べて、前立腺癌で高値を示し、ハイグレード、高進行になるにつれて、その発現が亢進するという報告から、前立腺の悪性度を反映する可能性がある。
PSMA
prostate specific membrane antigen
前立腺癌 前立腺上皮に特異的に発現し、前立腺癌で発現が亢進する。酵素活性も前立腺癌において正常組織、前立腺肥大症組織と比べ、上昇する。ホルモン抵抗性となった進行の進んだものでも多く発現が認められている。PSAの補助的なマーカーとして予後の予測に利用できる可能性があります。
CEA
carcinoembryonic
antigen

基準値2.5ng/ml以下
悪性腫瘍
大腸癌(結腸癌)、直腸癌、甲状腺癌、食道癌、胃癌、乳癌、胆嚢癌、胆管癌、
悪性疾患
肺癌、膵癌、乳癌
消化器癌の卵巣転移、進行した子宮頸癌、卵巣癌(粘液.癌)、膀胱癌、甲状腺髄様癌
擬陽性を示す良性疾患

胃潰瘍、萎縮性胃炎、胃ポリープ、潰瘍性大腸炎、クローン病、大腸ポリープ、急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、胆石症、胆嚢炎、膵炎、慢性気管支炎、甲状腺機能低下症、喫煙、加齢、糖尿病、
重要な腫瘍マーカーだが大腸癌の早期発
見には適さない。高齢者によく高値が確
認されることがある。手術の再発・転移の有無の検査に使われますが、乳癌の場合、主として転移性乳癌の治療効果を調べるため、再発、進行再発例での治療効果判定に用いられます。人の大腸癌から抽出された糖蛋白、肺癌での陽性率は低くないが、肺の炎症、肺線維症、糖尿病などの病気の他、喫煙でも高くなることがある。代表的な癌胎児抗原の一つで(成人には見られないが、癌と胎児に発現する抗原)。元々大腸癌の腫瘍マーカーだが様々な悪性腫瘍で上昇が確認される。膵癌での陽性率は早期例では他のマーカーより低く、進行と共に高率となるため、病状の経過観察には有用。CEAが10ng/mlを越える高値例では、悪性腫瘍はもちろん、リンパ節や他臓器への転移も疑われる。特に胃癌や大腸癌などでは肝や肺への転移を考える必要がある。通常、悪性腫瘍ではCEAは暫増するが、健常人あるいは良性疾患の擬陽性の場合、測定値に変動(通常、下降)が見られる特徴が有り、2〜3ヵ月後の確認が必要になる。治療開始まで悪性腫瘍による上昇か、不明の場合も多いが、治療後に下降を見れば、悪性腫瘍と判断される。
CA19-9
carbohydrate
antigen 19-9


基準値37u/ml以下
>37u/ml
膵臓癌(陽性率83%)、胆管癌(陽性率70%)胃癌(陽性率34%)、直腸癌・結腸癌(大腸癌)(陽性率37%)、肝癌(陽性率20%)、卵巣癌(ムチン性、上皮性)、子宮体癌、消化器癌の卵巣転移

>100u/ml

膵癌(陽性率72%)、胆管癌(陽性率52%)、結腸・直腸癌(陽性率26%)、胃癌(陽性率9%)、肝癌(陽性率7%)
>37u/ml
慢性膵炎(陽性率8%)、胆道系疾患(胆嚢結石症・総胆管結石症/陽性率21%)、肝疾患(劇症肝炎・急性肝炎・慢性肝炎/陽性率19%、肝硬変/陽性率9%)、慢性腎不全(陽性率9%)。

>100u/ml
慢性膵炎(陽性率3%)、胆道系疾患(陽性率17%)

(CA19-9と血液型を形成する糖鎖は同じで、この糖鎖は膵・胆道系腺上皮より大量に分泌され、肝機能低下などでも高値を示す事がある)健康な若い女性でも高値を認める事がある。子宮内膜症、子宮腺筋症でもやや上昇する。良性の場合でも皮様嚢胞腫の内部皮脂腺や気管支腺の活性の高い時期(性ホルモン分泌が高い時期)→超音波でも鑑別が容易でCT.MRIで完全に診断が可能です。AFPが陰性である限り本値が高くても卵巣保存、嚢腫核出手術で問題が無いとされる。
ムチン性卵巣癌で上昇する事が多いが、他殆どの上皮性膵臓癌で上昇が確認されます。卵巣癌の消化器系の転移性の癌でも上昇は確認されますが、この場合はCEA値の上昇が顕著です。スクリーニングに使用される。膵臓癌や胆嚢癌は血清中に増加をみる。大腸癌や膵臓癌、卵巣癌(粘液性腫瘍/境界悪性腫瘍・腺癌)で上昇が見られる。膵炎、胆道系疾患、肝疾患などで血中に放出される糖鎖がCA19-9の抗原と同じ糖鎖であり、これらの疾患で上昇する事もあるため、CA19-9値が上昇している場合はこれらの疾患の有無にも注意しなければならない。当初、大腸癌のマーカーとして開発されたものですが膵癌においての陽性率(70〜80%)が高く、臨床経過もよく反映するため、スイガンに良く使用されるマーカーです。ルイス式血液型がA-.B-の場合には陰性となるため注意が必要です。胆道上皮細胞や膵管上皮細胞にも豊富に存在するので他の疾患(閉塞性黄疸、胆道感染症、慢性肝炎、肝硬変、慢性膵炎)との鑑別に注意が必要です。子宮体癌の陽性率は低く特異的マーカーは存在しない。しかし、治療後の経過観察ではマーカーはその有用性が期待されています。(CA125.CA19-9の陽性率が臨床進行期に合わせて上昇するという示唆がある)

主に膵癌や胆嚢・胆管癌及び、胃癌、大腸癌の進行例で高い陽性率を示し、臨床経過をよく反映します。

早期癌の陽性率は低い。CA19-9.CA50.Span-1.KMO-1.DU-PAN-2は主に膵癌、胆道癌の診断に用いられ、CA19-9と相関関係を示す。手術後、化学療法後、放射線療法後の病態の把握に用いられる事が多い。
CA15-3 乳癌 MUC1と呼ばれる高分子糖蛋白であるムチンを検出します。
シフラCYFRA
サイトケラチン19フラグメント

基準値3.5ng/ml以下
非小細胞肺癌(61.4%).[扁平上皮癌(73.1%).腺癌(54.0%).大細胞癌(48.6%)]肺癌全体(57.5%) 肺結核(17.6%)、慢性閉塞性肺疾患(9.6%)、間質性肺炎(24.3%)、気管支拡張症(15.4%)、肺良性疾患全体(12.5%) サイトケラチンは上皮細胞の細胞骨格の形成に関与する蛋白質で、癌では可溶化したサイトケラチン19フラグメントが血中に認められ、これを特異的な抗体で測定したものがCYFRAです。CYFRAは、細胞の障害による影響を受けないため、手術や化学療法、放射線療法によるCYFRAの上昇は認められません。ですから、治療中でもその細胞障害の影響を受けないために、治療中、治療後のモニタリングに有効です。CYFRAが異常値を示せば、原発性肺癌の存在を考えます。しかし、その臓器特異性以外にも、口腔、頭頸部、食道、泌尿器科領域の扁平上皮癌の可能性も留意する必要があります。肺癌では癌細胞の種類により、発育の部位、転移の速さ、放射線療法の有効性の差異があります。従い、癌細胞の種類を調べる事は治療方針を決定する上で、極めて重要になります。腫瘍マーカーでは肺癌細胞の種類による有意差は認められますが、特定するには病理診断が必要です。
NSE
neuron-specific enolase

基準値10ng/ml以下
肺小細胞癌(60〜80ng/ml)、神経芽細胞腫(小児)(80〜90ng/ml) その他異常値を示すものとして陽性率は左記ほどではないが、食道小細胞癌、乳腺髄様癌、胃髄様癌、前立腺小細胞癌、膵小細胞癌、子宮頸部小細胞癌、インスリノーマ、甲状腺髄様癌、褐色細胞腫、悪性カルチノイドなどで、10ng/ml以上の値となります。 酵素の一つ(解糖系酵素)神経細胞特異的エノラーゼで神経組織との関係が深い。神経分泌腫瘍やそれに類似した腫瘍(各臓器の小細胞癌や髄様癌の腫瘍マーカーです。小細胞癌などで高値になる。主に神経内分泌腫瘍の性格を有する肺小細胞癌や、神経芽細胞腫(小児)で高い陽性率を示します。また、神経細胞及び、神経内分泌細胞の腫瘍化に伴い、血中に逸脱する量が増加するため、進行病期に伴い高値になります。腫瘍増殖が著しければ、治療効果判定、経過観察のモニター手段になります。
ProGRP
progastrin releasing peptide

基準値46.0pg/ml未満
肺癌(小細胞肺癌)(陽性率65.6%)大細胞癌(陽性率10.0%) 腎疾患(陽性率71.4%)、胸膜症(陽性率15.4%)、間質性肺炎(陽性率13.3%)
小細胞肺癌野増殖因子の一つで、小細胞癌があると数値が高くなる。治療効果が上がると数値が下がるが、腎機能障害があると高くなる。再発すると画像検査に異常が現れるより早く高値になる。感度、特異度とも優れたマーカーです。ProGRPは肺小細胞癌の増殖因子である脳腸ペプチドホルモンの一種である、GRPの前躯体。ProGRPは、NSEに比べて、健常者と患者との血中濃度差著しいために信頼性が高く、比較的早期の症例でも、陽性例が多い肺小細胞癌に特異的な腫瘍マーカーです。腎機能障害の影響を受けます。(血清クレアチニン値が1.6mg/dl以上の腎機能障害患者では腎クリアランスの低下により高ProGRP血症を示し、腎不全患者では肺癌の存在無しに、200pg/ml以上となることさえあります。)成人では、年齢、性差、喫煙の影響はナイトされております。生理的な変動も有りません。
カルシトニン 甲状腺癌
サイログロブリン 甲状腺癌
SCC

基準値1.5ng/ml以下
食道癌、子宮頸癌(扁平上皮癌であれば上昇)、皮様嚢胞腫の悪性転化肺癌、肺癌、頭頸部癌 広範囲の皮膚の炎症を伴う疾患(乾癬、紅斑、天疱瘡など)、腎機能不全による人工透析患者では血中SCC抗原濃度が上昇します。検体に組織液、唾液、フケ、毛髪、皮膚(表皮)、爪などが混入すると異常高値となります。肺結核などの重症呼吸器疾患で、高値になります。 45kDaの蛋白、子宮頸癌に関係の深い物質で、扁平上皮癌で高値になる。頸癌以外にも種々の臓器に発生する扁平上皮癌において上昇する。皮様嚢胞腫では一部の未分化のものを除いて悪性のものは少ないが、まれに高齢の方の場合は内部の皮膚の癌化により扁平上皮抗原であるSCCは上昇します。(皮様嚢胞腫の悪性転化を疑います。)SCC抗原は子宮頸部扁平上皮癌の肝転移巣より分離、精製された抗原です。SCC抗原は正常な扁平上皮にも発現しますが、扁平上皮を有する器管で高度な組織破壊や重篤な異常を来たす場合には血中に増加します。子宮頸部癌では進行期により陽性率が異なります。(0/16%.T/20.U/73%.V/96%.W/100%.再発83%)同様に肺癌、食道癌、頭頸部癌も進行期により、陽性率が異なります。又、同一患者でも日差変動は約25%あります。SCCは初期癌では陽性率が低い傾向があり、他のスクリーニングとの総合的な所見が必要になります。治療前の値が5ng/ml以上を示す場合には、予後不良が多いとされます。
CA50 膵臓癌
インスリン様増殖因子-1
IGF-1
前立腺癌 IGFはインスリンと構造や機能の類似したペプチドホルモン。肝、骨、前立腺などの組織で産生される。IGFは大部分がIGFBPと呼ばれる糖蛋白に結合していますがその特定されているものだけでも、7種類ありmす。そのなかのIGFBP-3は血中IGFBPの大部分を占める主要結合蛋白で、IGF-1の機能を調節しえいます。血中IGF-1の濃度が高いほど、前立腺癌になる危険性が高い。(他方でIGFBP-3の濃度が高いほど危険性は低下するとされる。)
CA602 卵巣癌 コア蛋白関連抗原 卵巣癌の場合その陽性率は76%と高値ですが粘液.癌では59%と低い。(子宮内膜症でも擬陽性を示す弱点もある)。子宮内膜と卵巣癌の鑑別において、臨床的有用性を大方示す診断効率としては、CA602とCA546の組み合わせが最も高い感受性、診断効率が得られているとされます。
CA546 卵巣癌 母核糖鎖関連抗原 卵巣癌全体の陽性率は61%で粘液.癌では75%と比較的高値を示しますが、良性腫瘍や子宮内膜症では低値となるため、癌特異性が高いマーカーと言え、癌診断におけるコア蛋白関連抗原の弱点をカバーするものといえます。子宮内膜と卵巣癌の鑑別において、臨床的有用性を大方示す診断効率としては、CA602とCA546の組み合わせが最も高い感受性、診断効率が得られているとされます。
WT1mRNA 急性骨髄性白血病 癌抑制遺伝子として発見されたウィルムス腫瘍遺伝子(WT1)は造血器腫瘍にも発現します。RT-PCR法によるmRNA野検出は、急性骨髄性白血病のモニタリングに利用されています。
可溶性IL-2R
interleukin-2 receptor
非ホジキンリンパ腫、成人T細胞白血病 インターロイキン-2レセプター(IL-2R)はT及びB細胞に発現します。
エラスターゼ 膵臓癌
CA15-3 乳癌 手術の再発・転移の有無の検査に使われますが、主として転移性乳癌の治療効果を調べるためにもちいられます。
ncc-st-439 乳癌 手術の再発・転移の有無の検査に使われますが、主として転移性乳癌の治療効果を調べるためにもちいられます。
bca225 乳癌 手術の再発・転移の有無の検査に使われますが、主として転移性乳癌の治療効果を調べるためにもちいられます。
DUPAN-2 膵癌 膵癌の陽性率は60〜70%ですがルイス抗原に影響を受けない利点があります。また、慢性肝炎や肝硬変で高値を示す事が有りますので鑑別が必要です。
Span-1 CA19-9類似 癌関連ガラクトース転移酵素 CA19-9に比し、良性疾患の陽性率は高いが、慢性膵炎での陽性率が低く、ルイス抗原系の影響を受けない利点があります。
GAT 卵巣癌 子宮内膜症と卵巣癌との診断効率の高いマーカー
STN 卵巣腫瘍
PAP 前立腺癌
γ-Sm 前立腺癌
BFP 膀胱癌、
Alk-P セ ス腫瘍
hCG 絨毛癌、セ ス腫瘍 子宮内膜症と卵巣癌との診断効率の高いマーカー
M蛋白 骨腫瘍
ベンスジョーンズ蛋白 骨腫瘍 尿の中にこの特殊な蛋白が検出されると骨髄腫にほぼ間違いが無いといわれます。
CYFRA21-1 肺癌 細胞骨格に含まれる蛋白の一部分。非小細胞癌での陽性率が高い。
SLX

基準値38u/ml以下
肺腺癌(陽性率45%)、膵癌(陽性率62%)、卵巣癌(陽性率52%)、胆道癌(陽性率36%)、肝癌(27%)、大腸癌(20%)、胃癌(13%) 良性疾患での陽性率は、呼吸器、消化器、泌尿.の全てで、5%と低い。 糖蛋白の一種であり、癌の血行性転移と関係していると言われているが、陽性率は低い。膵癌の陽性率は50〜60%だが良性疾患での陽性率が低く、特異性の高いマーカーである。癌細胞によって産生される糖鎖を検出する腫瘍マーカーです。高齢者、女性ではわずかに陽性になることも知られております。SLXの陽性を示す腫瘍は陰性の腫瘍よりも遠隔転移率が高く、患者の予後も短いという報告があります。SLXは癌細胞と血管内皮細胞の接着を媒介するため、本抗原陽性の患者は、血行性転移の危険度が高いと考えられております。従い、陽性ならば、遠隔転移の確認のための画像診断も必要になります。
I-CTP 骨転移 骨転移のマーカーとしてもちいられるが、骨折や手術の際の肋骨切除でも高値になる。

    * 糖鎖抗原系腫瘍マーカー/糖鎖は糖蛋白あるいは糖脂質上に存在しますが、糖鎖抗原系腫瘍マーカーとして

    血中で測定できるものは殆どの場合が糖蛋白です。コア蛋白関連抗原(CA602.CA125)母核糖鎖関連抗原

    CA546.CA72-4)



    * ホルモン抵抗性癌/前立腺癌は男性ホルモン依存性の癌で、内分泌療法による男性ホルモンの除去により、

    前立腺癌を縮小する事ができます。然しながら、治療後数年で男性ホルモン除去の状態でも、又、前立腺癌細胞

    が活動を再開するホルモン抵抗性の癌となります。








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